足利市の工務店、福富住宅の渡邊雄二です。
『住まいの性能 用語解説』と題して 住宅の性能につかわれる言葉についてご紹介!
家づくり計画のご参考として頂けましたら 幸いです。
住まいの性能 用語解説 【C値っていくつが いいの?】その2
前回は、気密性を表すC値って、一体いくつにすればいいのか、Heat20 設計ガイドブック記載の基準についてでした。
今回はふたつ目の基準として、 『漏気』という視点から、考えてみます。
家じゅうの窓をビタっと閉めています。
この時に、お部屋の中と外との温度差や屋外を吹く風の影響などにより、勝手に空気が出入りしてしまいます。
この「勝手に出入りしてしまう空気」が漏気です。せっかく暖房して暖めて、加湿器を使って加湿しても、勝手に屋外の冷たく乾燥した空気と入れ替わってしまっては、もったいないですよね。
さらに『漏気』では、給気口などのフィルターを通らないで外の空気が入ってきてしまうため、花粉やほこりを多く含んだ空気が入ってきてしまうことになります。
下のグラフは、立地、屋外の風、温度差などの条件で、どれくらい「漏気」するのかを示すものです。
まず、左側のグラフで、条件をみます。
①どんな場所に建っているのか ②屋外でどのくらい風が吹いているのか ③室内と屋外でどのくらい温度差があるのか
■ 廻りにある程度建物のある住宅地で、 ■ 寒い冬、風速3m/s程度の風 (お隣の佐野市での冬の平均風速2~3m/s) ■屋外と室内の温度差25℃ (屋外0℃、室内20℃)
①〜③までの条件の所をマークして、 そのまま左のグラフに向かって 真横に線を引きます。
右のグラフの横軸は、気密性C値を 表しています。左に行けば行くほど、 C値は小さくなり高気密、
右に行けば行くほど、C値が大きくなり、 隙間だらけの家となります。
例えば、C値10の家の場合、横軸の10の所から上にまっすぐの線を引きます。
先程、左のグラフから真横に引いた線との交差するところが、換気回数となります。
換気回数は、1時間で家の空気が何回入れ替わるのかを表します。換気回数1回は、1時間で家中の空気の量が、外の空気と入れ替わっている事になります。
グラフを見ると、換気回数は1回。 寒い冬の夜、せっかく暖房で暖めた室内の空気が、一時間するとすべて外の冷たい空気に入れ替わってしまいます。 これでは、どんなに暖房しても寒いはずです。
これが、C値0.5以下(オレンジ色の部分)になると、換気回数は0.1回程度となることがわかります。
しかも、C値0.5以下では、①から③までのどんな条件でも、換気回数は0.1回程度になることがわかると思います。(赤い線)
【漏気】は勝手に入ってきてしまう空気です。
◇フィルターを通さない花粉やほこりを 多く含み ◇夏はムシムシした暑い空気が ◇冬は乾燥した冷たい空気が
入ってきてしまいます。
漏気から考えると C値は0.5以下
この【漏気】を少なくするという観点から考えると、最後のグラフでご覧いただいたように、相当隙間面積C値は0.5ⅽ㎡/㎡以下とすることが良いと考えます。
福富住宅では、C値0.5を確実に下回るために、自社基準C値0.4以下をお約束していますので、ご安心下さい。
以上、2つの基準をもとに【C値って、いくつがいいの?】についてご案内しました。いかがでしたでしょうか。また次回もお楽しみに!
◇住まいの性能 用語解説ブログ ~断熱&断熱性~ ~断熱性能を表すUa値~ Ua値の基準 Heat20 Ua値って、いくつがいいの? ~気密と気密性~ ~気密性を表すC値~ ~断熱と気密はセットです~ ~気密と換気~ ~漏気と気密~ C値はいくつがいいの?その1
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