『住まいの性能 用語解説』と題して 住宅の性能につかわれる言葉についてご紹介!
家づくり計画のご参考として頂けましたら 幸いです。
住まいの性能 用語解説 【断熱&断熱性】
本日の言葉は【断熱&断熱性】です。
高断熱とか、断熱性を表す数値がいくつとか… でも、そもそも【断熱】って、どんなことでしょうか。
断熱=『熱の移動を断つ』
まずは、熱の移動についてご説明します。
熱の移動には、下のような決まりがあります。
①熱の移動は一方通行 (熱い方から冷たい方へ移動)
②隣り合った違う温度(熱)のものは 同じ温度になろうとする
例えば、温かいお茶を入れてスマホで調べ物をしている間に、すっかり冷めてしまった…。
これは、暖かいお茶の温度(熱)が、空気中に移動してしまったことが原因です。
熱の移動は<一方通行>&<同じ温度になろうとする>ので、温かいお茶の温度が空気中に 移動し、室温と同じような温度になります。
また、<同じ温度になろうとする>ので、 寒い冬の屋外だったら、室内の場合よりも 冷たくなってしまいます。
この熱の移動が起こらないようにする =「熱の移動を断つ」ことを【断熱】と言い、そのために使う材料が【断熱材】です。
断熱性=熱の移動のしずらさ
先ほどの温かいお茶を、保温性が高い (断熱されている)水筒にいれたとします。
すると、温かいお茶の熱の移動が起こらず、 (正確には少ししか移動せず)いつまでも 温かいお茶を楽しむことができます。
この時、朝入れたお茶がお昼過ぎには冷めてしまうのか、夕方まで温かいままなのかは、 水筒の熱の移動のしずらさ=断熱性によって、わかってきます。
すぐ冷めてしまう水筒 = 断熱性が低い
ずっと温かいままの水筒= 断熱性が高い
断熱性=断熱材の種類×厚み
断熱性は「断熱材の種類 × 断熱材の厚み」で変わります。
超優秀な断熱材でも、ペラッペラでは効果がありませんし、一般的な断熱材でもしっかりとした厚みがあれば、効果が期待できます。
お金で例えると、100円玉10枚で1000円、でも1円玉1万枚だと1万円になるといった感じでしょうか。
でも、1円玉1万枚は財布に入りきりません。
住宅の断熱材は、壁の中や天井裏など、 限られたスペースに工事します。
そのため、同じスペースを利用して、断熱材を工事する場合(断熱材の厚みが同じ)には 断熱材の種類(断熱材そのものの性能)により断熱性が変わってきます。
また、同じ種類の断熱材を使った場合には 断熱材の厚みによって、断熱性が異なります。
実際の住まいづくりでは、「〇〇という断熱材を使っているから、高断熱です!」ではNG。
どの場所に(基礎、床下、壁、天井など) どんな種類の断熱材を どんな厚みで どうやって工事するのか、が大切です。
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